学歴としてのマイスター資格

マイスター

制度的なこと

2013年に連邦政府と連邦州によって「ドイツ資格フレームワーク」(DQR)を導入され、様々な学歴を8つのレベルのいずれかに分類されるようになりました。

学士号とマイスター資格はどちらもレベル6に分類されているため、同等と見なされます

2013年の決定以降、すべてのマイスターの証明書には、DQRによる資格がレベル6に対応するという注記が付けられ、手工業の称号の価値を強調し、学術的および専門的な訓練の高い価値と平等を強調しています。

引用:Wikipedia

ただし、これは、熟練した職人が自動的に学士号を取得できることを意味するものではありません。

手工業のマイスターが学士を名乗るには、大学に進学してこの称号を取得する必要があります。

これは、マイスターと学士号は同等ですが、同じタイプではないことを意味します。一方、学士号を取得している人は、マイスタートレーニングを行う前に、職業訓練を完了する必要があります。

つまり、「大学を卒業した人が自分はマイスターだ」とか「マイスターの資格取得者が自分は大卒だ」とは言えないのです。


これは、同じレベルのタイトル所有者が同等の複雑さのアクティビティを実行できることを意味します。ただし、問題の内容と特定の問題を解決するために使用される方法論に関しては、資格は互いに大幅に異なります。

このドイツの資格フレームワークは EU資格フレームワーク(EQF)と互換性があります。これにより、他のヨーロッパ諸国で専門的な資格を取得しやすくなります。


マイスターの証明書取得後、提供されているすべてのドイツの大学の学科に申請することができますが、関連する学科を大学で学び、キャリアを拡大するのが一般的です。

マイスター試験、一般高等教育入学資格、高等専門学校入学資格がないゲゼレでも、適性試験に合格した後、対応する専門資格と数年の専門経験を証明できれば、特定の科目を勉強できる場合があります。

実際

ゲゼレが何かしら試験を受けて大学に行く、と言うのはまず無いかと。。。

そもそも学業が苦手な人が手工業の分野に来るわけで。

キャリアアップを図るならマイスターの方が分かりやすく収入を上げる手段として候補に上がるでしょう。それでも、また勉強したくないからと職人のままの人も多いです。

職業訓練→大学進学 のパターンは、概ね2つの理由からが多いと思います。

  • 大学入学資格試験(Abitur)の成績が希望の学科が指定する成績に届かなかったので、その分野の職業訓練を受けて職人資格を取ると職業経験が認められてその学科に入学できる、と言う裏技?的に職業訓練を選択。
  • 本当にその学科が興味があるかどうか、どういう方向性で大学で勉強したいかを見極めるために職業訓練を受ける。

整形靴マイスターが大学で勉強する、というのも割と少数派です。
推奨される分野としては

  • 整形外科・リハビリテーション技術
  • ヘルススポーツ
  • テキスタイル、衣料技術

が整形靴職人が大学で学ぶ分野として考えられるものになるようです。

それよりも、

  • 義肢装具マイスター(国家資格)
  • 既成靴製造技術者(商工会議所認定資格)
  • 技術管理者(商工会議所認定資格)

などの方がよく聞かれます。
どれもゲゼレの資格を持っていれば受講できる物ですが(技師装具士の場合はその分野での職業経験を証明する必要があります)、マイスターを取得してから取りに行く人の方が多いです。

「机の前に座って勉強」

と言うのは職業学校の授業を見る限り、職人にとってはハードルが高いのだろうと思われます。。。

後は会社からも求められない、というのも大きいかと思います。
整形靴店の大半は規模の小さな会社であることが多いので、「工業系の資格をとる=転職」となるので、リスクも高く感じるのかと思います。

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